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タノンティアの支援

タノンティア参加者の感想をご紹介します(後編)

タノンティア参加者から、たくさんの感想をお寄せいただきました。
その中の一部をご紹介いたします。

タノンティア参加者の感想をご紹介します(後編)

タノンティア参加者から、たくさんの感想をお寄せいただきました。
その中の一部をご紹介いたします。

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タノンティアは4月から参加させて頂いておりましたが、昨日、何箇所か過去に作業した現場を見ましたが、当時山積みだった瓦礫が、きれいに撤去されていることに時間の流れを感じました。
懐かしい場所だけれども、そこはもう当時とは違う。前に進んでいるのだなと。
そして、自分の嗅覚もかなり麻痺してきているなと感じました。
「潮の香りがほんのりする」と言ったらタノさんが「それは腐った魚の臭いだよ」と。

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ボランティアの作業をしていて、泥の中からアルバムが出てくる。ガレキの中からぬいぐるみの人形が出てくる。そのほか色々な物が出てきます。いずれも「日常生活のカケラ」とでも言うべき物です。
これらの持ち主は無事に避難出来たのだろうか?それとも残念ながら多くの死者・行方不明者の一人なのだろうか?また、休憩時間に一息ついてふとあたりを見回すと、ほとんど手つかずのガレキの山が遠くまで広がっている。ここで多くの命が失われた事が事実である事を否応なく突きつけられる。
そんな時感じるのが、「この作業は生き残った被災者復旧のためだけではないのではないか?」という思いです。つまり、何も出てこなくても、泥出しやガレキの片付けが生者のためだけでなく、死者の鎮魂・慰霊・供養にもなっているのではないか?という事です。
別に、泥やガレキの中に死者の霊が埋まっていると言うつもりはありませんが、何の否も無く突如として奪われた多くの命。さぞや無念であったでしょう。不運を嘆き、呪った事でしょう。
ただ、今は、天国から自分の愛する人達の一日も早い復旧を、愛した地元の復興を祈っていると信じたい。ボランティアに限らず復旧にたずさわるあらゆる人々の活動を、空から見守っていると思いたいのです。
そう思えれば、作業する心構えも作業後の感慨も、これまでとは違ったものになってくるのではないでしょうか。

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今回参加してみて、何度も見る光景でしたがもとは瓦礫ではなく町や家や生き物の一部だったものたちを片づけるたび苦しくなりました。
自分自身、実家の岩手県宮古市も津波で流され思い出の場所や生まれた土地の荒れた姿親友も亡くなり父親もまだ見つかっていません。
今、必要なのは瓦礫や町をきれいにする活動も必要だと思います。それ以上に 大きな困難・図れしきれない悲しみを乗り越えるには何年もかかるのに苦しい・悲しい・辛い・怖い逃げたい・喪失感・生き残った罪悪感・・・・の負の感情を押し殺して『頑張ろう!!』て無理している人はたくさんいるし敏感な子供たち・知的障害や気持ちを上手く伝えられない人。。。
『頑張らないでいんだよ。いっぱい悲しかったね、辛かったね。泣いていいんだよ』って感情を吐き出してあげられる環境が本当に大切だと思うのです。
心のケアの支援もやっていけたらと考えました。

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人生初のボランティアでした。震災後に不安な気持ちで過ごす中(一人暮らしなので余計に…)、沢山の方々に支えて頂きました。
何か恩返しがしたいと思っていたところに出会ったのがタノンティアでした。
自分には博愛の精神などなく、特別な使命感を持った人々がするものだと思っていたボランティア活動。
それが、タノンティアに参加することで身近に感じられ、楽しく作業ができました。
タノタイガさんには感謝するばかりです。
バスツアーにも参加させて頂き有難うございました。遠足みたいでこれまた楽しかったです。
機会があればまた参加します。これからも宜しくお願いします。

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バスツアー以前のタノンティア常連はもとより、ボランティアは初めてという見ず知らずの人たちも多く参加していてその多くの人が被災地の力になりたいと機会を伺っていたんだなと思いました。
今回の震災の威力は大きすぎて、私たち一人一人の、いや、30人の力を持ってしても微力だけど少しずつ前に進んでいる事は確かな事。
まだまだ終わりは見えないけれど、続けていく事できっと未来への大きな力になると思います。
(なんだか某広告機構のCMみたいで恥ずかしい。)
震災から3ヶ月経ち、被災地からほど近い仙台に住む人たちはすでに日常を取り戻し、震災を過去のことだと忘れ去ろうとしています。
だけどまだちっとも終わってなんかいないという事に気づいてほしい。
今からでも、少しでもいいから現実を見て、感じて、行動してほしい。
希望ですが、せんだいメディアテーク様も今回限りではなく
またツアーの企画をお願い出来ればと思います。(有料でも良いので。)
一人で行くのが心細い人や、交通手段の確保が難しい人はたくさんいるはずです。
被災地の惨状を見るのは辛いけれど、普段はしない肉体労働の清々しさ、
見ず知らずの人たちとのコミュニケーションの楽しさ、そして『タノンティアの唄』。
とても充実した日々を過ごす事ができました。

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タノンティアバスツアーは、初めてボランティアに行かれる方には
とても良いツアーだと思います。
何をすれば良いか、どう動けば良いか、タノさんがリーダーさんなので
指示も的確だし有る程度、参加者の「自主性」に任せられている部分もありますので
とても動きやすく、活動しやすいツアーだと思います。
ただ、動きやすく、活動しやすい上に、周りの方が皆さん優しいから
初めての方は、ボランティアは皆こんな感じだと思われるかもしれませんね。
他のボランティアさんがタノさんの様な人達では無い事も
知っておかないと、次回タノンティアに関係なく一人で
ボランティアに出た時に、動きにくかったりするんだろうなと感じます。
初めて参加の方には、そこまでは伝わらないと思いますけど。
仕事の都合上、今回一回限りの参加となりますが、
来月も個人でボランティア参加を継続していきます。

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「ボランティアに行く理由」をたまに聞かれますがわかりません。果てしない量のガレキがそこにあって、近くにスコップがあったから袋に入れて、それで喜んでくれる人がいたから嬉しくなって、「また来よう」と思う。
単純なんです。その単純な答えを肯定して支援してくれたのがタノ タイガさんとメディアテークの皆さんでした。
そして今までタノンティアに参加してきた人達が、今度は自分達で行動しようとしています。
この文章を読んでいる今、どこかの被災地では「タノンティアの唄」を歌っている人がいます。

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バスツアー前からタノさんとは石巻の被災地に行っていたので、改めて感想をいうのはちょっと恥ずかしいですが申し上げます。
震災後に業務上身動きの取れない中、沿岸部の凄惨な映像を見て被災地への”思い”を募らせていました。
そんな中やるべきことを美術家としての職責をあえて投げ打ち、真っ先に向かうタノさんは、私の会社自体は初動の繁忙期から抜け出し、その”思い”をぶつけるための大きな道しるべとなりました。
今回その”思い”という衝動に駆り立てられボランティアに向かったのですが、実は何の”思い”なのかが考えれば考えるほど分からないのです。
まだ、振り返るべき物ではないのかも知れませんが、その”思い”が地元が好きだったんだという事など、たくさんのことに気が付つかされてたりしています。
この”思い”に同じ方向を向いていただいたタノさんや参加者の皆さん、そしてメディアテークの皆さんに感謝申し上げます。
もしその”思い”について煮詰められる時が着たらタノさんやメディアテークの皆さんと意見を交わせればと思います。

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初めての参加で不安でしたが皆さんのおかげで楽しく作業することができました。
震災のショックを引きずっていたので、現実をこの目で見て受け止めることが必要と被災地を見て回りました。TVや新聞で見た映像をはるかに越える恐ろしい光景でした。
何かしなくてはと思いましたが一人で何をどうすればいいのか途方にくれていたところ、河北新報でバスツァーの記事を見つけ、勇気を振り絞って申し込みました。
住む家があって初めて先のことが考えられると思います。キレイになったそこから一歩進んでほしいと(キレイになれ、キレイになれ)と思いながら作業しました。
ボランティア現場は思いの外 若い女性が多いことに驚きました。しかも遠く県外から…。
皆様ありがとうございます。
これを機に石巻以外にも行ってますが、[ババ抜き]されることもなく一緒に頑張ってます。

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東京の、地域アート初心者の者です。タノンティアには2回参加しました。
3月の震災・原発事故後、東京や被災地以外の場所で巻き起こる、様々なアート系議論やアクションに、「アート」と「現実」との乖離を感じていました。東京にいるとどちらかと言うと原発事故の方が関心を集めていて、津波の被災地の惨状は遠くで起きている物語、現実感はなく、テレビの中のものでした。そんな折でのタノタイガさんの言葉や動きは、その時々の現実にきちんと向き合った、真摯で誠実な、アーティストらしいものだったとおもいます。結果論としてタノンティアは作品だったか、アートプロジェクトだったか、わたしにはわかりませんが、この影響力や創造性は、間違いなくアーティストの仕業だったとおもいます。今後の自分の活動にも大きく影響を及ぼしそうです。
被災地ボランティアはこれからも続けます。
ありがとうございました。

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