第4回「農業って何だろう?〜親子で考える食・職・植」
■ 日時:2014 年 8 月 9 日(土)13:30−15:30
■ 会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
■ 参加無料、申込不要、直接会場へ
■ 対象:おもに小学校3、4年生の親子連れ(それ以外の学年の小学生、または大人の方のみでもご参加いただけます)
■ 問合せ:kyoju_no3@yahoo.co.jp(宮城県農村青少年クラブ連絡協議会(宮城県4Hクラブ)/大槻)
■ 主催:せんだいメディアテーク、宮城県農村青少年クラブ連絡協議会(宮城県4Hクラブ)
■ 助成:財団法人 地域創造
毎日食べているごはんやパン、しんせんな野菜、ジューシーなお肉、甘くておいしいフルーツ、きれいなお花、いったいだれがどこで作っているのか知っていますか?
それはみんな農家のみなさんが作っています。そしてそのお仕事を「農業」といいます。
せんだいメディアテークでそんな農家のおにいさんたちと、学校では教えてくれない農業のことについて、いっしょにお話ししましょう!
▼ゲストヤングファーマー
・関口英樹さん(蔵王町)
蔵王町在住。小学校の作文に「農業の学校に進学し、農家になる」ことを書きました。平成12年から農家として働いています。みんなと会えることを楽しみにしています!待ってるよ!!
【おもに育てているもの】お米、ミニトマト、カレーリーフ、タラの芽、山ウドなど
・佐藤瑛彦さん(登米市)
登米市在住。小さいころから、お父さんやお母さんと田んぼや牛の世話をしていました。東京農業大学短期大学部を卒業後、農家として働いています。この先もおいしいお米を届けられるように、毎日がんばっています!よろしく!!
【おもに育てているもの】牛350頭、お米、大麦、など
▼活動趣旨
宮城県内の若手農家がホストとなり、食卓に並ぶ農作物や、農業という営みについてゆるやかに考える場をひらきます。現場のリアルな声を届けつつ、参加者のみなさんと近い未来の食卓を描いていきます。
第4回ヤングファーマー農宴「農業って何だろう?~親子で考える食・職・植」レポート
今回はゲストヤングファーマーに蔵王町の関口英樹さん、登米市の佐藤瑛彦さんを迎え、『農業って何だろう?~親子で考える食・職・植』をテーマに、農業という産業、家庭での栽培と食などについて、意見を交換しながら考えていきました。しかし、趣旨を「食育」として参加対象を絞ったこともあり、参加人数や年代の幅を狭めてしまい、イベント運営の難しさも感じました。
進行は、テーマに掲げた3つのトピック「食・職・植」に沿って行いました。 まず「職」では、佐藤さんに産業という観点から地域循環型農業についてお話をうかがいました。佐藤さんが行っている肉牛の飼育には、飼料の稲わらがかかせません。しかし、ご自身で持っている田んぼから収集する分だけでは足りないので、地域の農家の方から稲わらを供給してもらっているそうです。その代わりに、牛の排泄物から堆肥を作り、それを農家の方に供給して米作りに活かしてもらう、そういった耕畜連携の農業スタイルを実践しています。地域のものを活かし合いながら、それぞれの生産性や質を高めていく取り組みを行っているということをお話しいただきました。
続いての「植」では、参加者の皆さまから野菜などの栽培について質問をいただき、いろいろな種類の野菜を生産している関口さんにお答えいただきました。中にはグリーンカーテンをしていたり、ミニトマトやナス、オクラを作っていたりと家庭菜園を楽しんでいる方もいらっしゃり、関口さんから土作りや種選び、育て方のアドバイスもいただきながら、一人ひとりの栽培環境や楽しみ方などについてじっくりとお話をうかがうことができました。
また、参加者の方から「関口さんは農業をとても楽しんでいる」という声が挙がり、「家庭菜園などをすると、作っているものを消費しながら、それが育つ様子も見ることができる。わくわくするような、不思議な感じ。そういう不思議さを、自分ひとりだけじゃなく、お子さんやお孫さんと一緒に楽しんでもらえればいいなあと思います」と関口さんが答える場面もありました。
そして「食」です。はじめに、関口さんから子どもも大人も大好きなカレーの材料であるジャガイモ、にんじん、玉ねぎの旬の時期についてクイズが出されると、皆さんから挙がった答えはさまざまでした。というのも、現在は、全国各地で土地々々の特性に合った品種を育て、時期をずらして収穫するリレー出荷により、季節を問わずいろんな野菜が食べられるようになっています。もともと旬の時期の異なる野菜がひとつの皿にのったカレーは、まさに「キセキのご飯」。関口さんからは、農家の方々の努力や工夫によって、豊かな食が支えられているということをお話しいただきました。
(クイズの最多正解者の方には野菜と米のプレゼントが送られました)
最後に、ゲストヤングファーマーのおふたりにとっての「農業って何だろう?」という質問が挙がりました。佐藤さんは、地域の担い手となる若手が少ない地元の景観や田んぼを維持し、地域循環型農業をしていきたいと語りました。また、関口さんは、子供のころから本当にやりたかった農業を職業にすることができ、今では毎日、草刈りの時でも笑顔で仕事をしているというエピソードを交えながら、農業は『憧れ』だと語ってくださいました。運営面では課題が残る回となりましたが、とてもいい内容のイベントになったと思います。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
報告:大槻 雄一郎(宮城県農村青少年クラブ連絡協議会)
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