考えるテーブル

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せんだいメディアテーク
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支援のかたち

第1回「復興支援活動報告会」

■ 日時:2012 年 8 月 8 日(水)14:00−16:00
14:00−14:30 ゲスト団体より情報提供 ※USTREAM 配信
14:30−15:00 パネルディスカッション ※USTREAM 配信
15:00−16:00 会場との参加型意見交換
■ 会場:せんだいメディアテーク 1f オープンスクエア
■ 参加無料、申込不要、直接会場へ

 

東日本大震災の被災地で復興支援に取り組む団体をゲストにお招きし、これまでとこれからの支援のかたちについて参加者の皆さんと考えます。前半のゲストのお話は、インターネット(USTREAM)で配信し、震災への関心が薄れつつある全国へ向けて、被災地の現在の声を届けます。
後半の参加型意見交換の場であがった声は、サポセンブログ@仙台や市民活動サポートセンター通信「ぱれっと」を通じて、全国へ発信します。
サポセンブログ@仙台  http://blog.canpan.info/fukkou/

 

■ゲスト:

立岡 学さん(一般社団法人 パーソナルサポートセンター 理事)

発災後から炊き出しや仮設住宅の見守り、就労支援と、被災者の生活再建に向けた活動を継続的に行ってきた「一般社団法人パーソナルサポートセンター」。仙台市と協働で実施している仮設住宅地での支援活動や、就労支援などの変遷、そしてアンケート調査から浮き彫りになった被災者の現実などを通して、これからの被災地支援のカタチについてお話頂きます。

小澤 義春さん(支援者のための支援センターTOMONY 代表)

1 年以上に及ぶ被災地での活動により、支援者の多くが疲労を感じ、活動に影響を与えている現状を踏まえ、2012 年 4 月、みやぎ生協や仙台YWCAなど多団体が連携し、支援者のための支援(ケアする人のケア)をテーマとする「支援者のための支援センターTOMONY」が誕生しました。今回は、支援者が継続的に活動を行うための支援者支援の必要性についてお話頂きます。

■コーディネーター:紅邑 晶子さん(みやぎ連携復興センター 代表)

■問合せ:tel 022-212-3010 fax 022-268-4042

■主催:せんだいメディアテーク、仙台市市民活動サポートセンター、特定非営利活動法人 せんだい・みやぎNPOセンター

 

※3がつ11にちをわすれないためにセンターのホームページで生放送をしました。

下記URLから当日の様子を視聴できます。

http://recorder311.smt.jp/movie/16096

第1回支援のかたち「復興支援活動報告会」レポート

2012 年 8 月 8 日(水)、せんだいメディアテークのオープンスクエアを会場に「考えるテーブル 支援のかたち~復興支援活動報告会~」を開催しました(せんだいメディアテーク、NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター、仙台市市民活動サポートセンターの共催)。東日本大震災の被災地で復興支援に取り組んでいる団体からの情報提供と、これまでとこれからの支援のかたちについて考えるパネルディスカッションを通して発信された、被災地の声をお伝えします。

当日の様子は、以下のユーストリームをご覧ください。



 

■ 今、求められている被災地支援のかたち~生活再建支援と支援者支援~■

● 仮設住宅の現状(PSC立岡さんの発表より)
仮設住宅入居者を対象に行った調査の結果では、年間所得が平均30万円ほど前年を下回り、障がい者や要介護者のいる世帯が3割にのぼっていることが明らかになりました。また、みなし仮設入居者の半数以上が家賃について2割以下の負担でないと住み続けることはできないと回答しています。(詳しい調査結果はPSCのホームページで近日公開予定)
被災者が抱える課題は人それぞれであり、生活再建には個別の支援計画が必要です。また、就職支援においても、雇用のミスマッチを防ぐため、個別の対応で、新しい職種への後押しをしていく必要があります。現在行われている緊急雇用の制度は財源に限りがあることから、次の雇用へどうつなげるかが課題となります。住居では、復興住宅への期待が大きくなっており、復興住宅をどうつくっていくかが鍵となります。
被災者支援のスキーム(枠組み)は、困窮者支援など一般的な施策へ展開することが可能であり、今後も官民協働で支援していく体制が求められます。
● 支援者の現状(TOMONY小澤氏の発表より)
東日本大震災では、ボランティアやNGO・NPOの人だけでなく、行政職員や、福祉・医療にかかわる人、民生児童委員や自治会役員など多岐にわたる人たちが、広範囲の被災地で、自らも被災者でありながら支援活動を続けています。被災地で継続的に支援を行うためには、被災者でもある地元の支援者が支援活動を続けていかなければなりません。ところが、被災経験や長期の支援活動から、ストレスを抱えている支援者が少なくありません。これらの支援者自身が元気を回復し、よりよく周囲の人々をケアしていくため、支援者を対象としたリフレッシュの機会や心のケア、研修が必要になっています。このような、支援者を対象とした支援が、長期の支援活動では必要なことを伝えることも重要です。
報告の様子
報告の様子

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■パネルディスカッション これからの支援のかたち■
仮設住宅での見守りを行っている「絆支援員」やボランティア、支援者の中には、自らも被災し、仮設住宅で暮らしている人もいます。これからの支援は、被災者でもある地元にいる人が支援活動を継続していくことができる仕組みが重要です。まずは、自分の生活が重要であることを自覚すること。そして、阪神・淡路大震災での教訓を元に、孤独死・自殺を防ぐサポートが必要です。課題が多岐にわたっており、あらゆる団体・セクター(民間・行政・企業)のノウハウを連携させないと対応できません。
また、被災した地域は震災前から様々な課題を抱えていました。例えば、復興商店街の人出が減少していることが問題視されていますが、地方の商店街は震災前から疲弊し、人通りがまばらだったところが多くあります。地元の人が当事者となってこれらの課題解決に取り組み、全国へ向けて、「こういう支援が必要です」とうまく発信していくことが、これからの支援のかたちなのではないでしょうか。
ディスカッションで話される立岡さん
ディスカッションで話される立岡さん

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■会場から出た意見■
パネルディスカッション終了後、会場の皆さん(復興支援活動団体、行政職員、一般市民など)に、これからの支援についてのご意見をふせんに書いていただき、会場で共有しました。一部を抜粋してお伝えします。

「展望、復興の在り方」
・支え合えるまちづくり
・被災した地元住民主体のまちづくり
・地元経済の復興

「今必要なこと」
・被災者の参加できるまちづくり制度
・被災者の生活支援

「復興の進め方」
・多様な支援者が連なった復興支援
プロジェクト(民間と行政の役割分担)

「今解決すべき課題」
・様々な情報の継続的発信
・情報の整理

「これから必要なこと」
①支援する人材
・多様なボランティア
・ボランティアの育成
・復興支援活動者の活動継続のための
支援(精神面、事業継続など)
②支援のための仕組みや制度
・市内の住宅在庫の復興住宅への転用
・復興基金の創設
・被災地外からの資金投入
・多様な支援者が情報交換できる場や仕組み
・支援者支援の場や仕組み

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今回の報告会では、被災地でのニーズが多様化・個別化していることが発表されました。きめ細かい支援を継続するためにも、被災地への人的・金銭的支援がまだまだ必要とされています。

報告会の様子は、仙台市市民活動サポートセンターの広報誌「ぱれっと」にも掲載しています。
PDFでもご覧いただけます。
ニューズレター ぱれっと(2012.9)  (直接PDF文書が開きます)

 

報告:太田貴(NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター)

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