考えるテーブル

お問い合わせ

せんだいメディアテーク
企画・活動支援室
980-0821
仙台市青葉区春日町2-1
tel:022-713-4483
fax:022-713-4482
office@smt.city.sendai.jp
←前のページへ

民話ゆうわ座

民話ゆうわ座 第四回「『食わず女房』を考える」

dsc_2238

■ 日時:2017年3月12日(日)13:30−16:30
■ 会場:せんだいメディアテーク 1f オープンスクエア
■ 参加無料、申込不要、直接会場へ
■ 問合せ:「民話 声の図書室」プロジェクトチーム
saras919@soleil.ocn.ne.jp(小田嶋)
■ 主催:せんだいメディアテーク、民話 声の図書室プロジェクト

 

    飯食わねぇでよく稼ぐ嫁だと思っていたら、頭に大きな口がある女だった…。なんとも不思議な話です。なぜ、こんな話が語り継がれてきたのか、一緒に考えてみませんか。そして、さらにいろいろな伝承の「食わず女房」に出会い、それぞれの話が何を語ろうとしているのか、探ってみましょう。もしかしたら、現在(いま)に通じる何かが隠れているかもしれません。

 

《民話 声の図書室プロジェクトとは》

みやぎ民話の会が40年にわたって記録してきた、宮城県を中心とする民話語りの映像・音声を、せんだいメディアテークと協働し、だれもが活かせる共有財産として、未来へ受け渡していこうとする活動です。

 第一回 民話ゆうわ座 −話に遊び 輪を結び 座に集う−「かちかちやま」レポート
 第二回 民話ゆうわ座 −話に遊び 輪を結び 座に集う−「サルカニ合戦」レポート
 第三回 民話ゆうわ座 −話に遊び 輪を結び 座に集う−「笠地蔵」レポート

民話ゆうわ座 第四回「『食わず女房』を考える」レポート

1_3F6A1779(要クレジット)


1.「民話 ゆうわ座」について                                          小田嶋 利江

「民話 ゆうわ座」は、先祖から語り継がれてきた民話の深い森を、みなさんと歩いて
みようとする集いであり、今回は『食わず女房』を参加者とともに考えた。

2.『食わず女房』とはどんなお話か?                                    小田嶋 利江


伊藤正子さんの『口のねぇ嫁ご』の語りの映像を視聴し、あまりなじみのない『食わず
女房』の話にふれ、そのあらすじをたしかめた。


3.みなさんと感想や意見の交換1


『食わず女房』のあらすじをふまえて、いままで抱いてきた印象や感想を自由に述べ合っ
た。身勝手な男が助かる結末が腑に落ちないとか、異類婚姻譚として女房の正体がはっき
りしないとか、農家の嫁の食えない苦労話など、率直に意見が出された。



4.採訪者の目でとらえた『食わず女房』の周辺 話題提供         小野 和子


みやぎ民話の会が続けてきた採訪の営みと、その中で出会った『食わず女房』をめぐっ
て語られた満足に食えなかった嫁の苦労話を紹介し、食わない嫁を求めた独り身の男
とは何者かを考えた。



5.民話の中の「異界」 話題提供                    島津 信子


「食わないで稼ぐ」「人でない」者たちが活躍する民話の中の「異界」「異類」の姿を、
いくつかの話を紹介しながら考えた。



6.伝承の語り手が語る『食わず女房』の映像を見る


さまざまな伝承の『食わず女房』の語りの映像を視聴した。



7.現代に生きる『食わず女房』 話題提供                小野 和子


現代に生きるわれわれが、『食わず女房』を身に切実な話として考える手がかりとして、
「話に支えられる」体験の事例が紹介された。



8.みなさんと感想や意見の交換2


『食わず女房』について、伝承の語りや話題提供を手がかりに、さまざまな感想意見が
交換された。自身や身近な人々の体験を通して、苦しみから話が生み出されること、未
完成の話に自身を重ねて話を完成させること、異界の存在により豊かになることなど、
活発に意見が述べられた。




報告:小田嶋利江(みやぎ民話の会「民話 声の図書室」プロジェクトチーム)

ロングレポートはこちら

第四回民話ゆうわ座ロングレポート(PDFファイル/495 KB)
当日配付資料(PDFファイル/388 KB)

トピックス