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映像分のトウホクのハレとケ

映像分のトウホクのハレとケ×山形

日時:2012 年 11 月 9 日(金)18:30−20:00
場所:せんだいメディアテーク7階 スタジオa
参加無料・申込不要・直接会場へ

年中行事・祭礼などの特別な日「ハレ」と、人々の日常の暮らしの「ケ」。昭和・平成時代、山形県内で撮影された「ハレ」と「ケ」の映像を上映します。山形県の映像を見ながら、山形や東北の今と昔について語りませんか。
山形県出身の方も、そうでない方も、山形のことを話し合える集い、参加者が知り合えるような会にしたいと考えております。

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今回紹介する映像
▶ハレの映像(お祭り)
・山形 花笠まつり
・天童 人間将棋
・米沢 上杉まつり
・新庄まつり
※映像は川崎市市民ミュージアムの協力により、川崎市在住の内田長志様からNPO法人20世紀アーカイブ仙台に寄贈いただいたものです。

▶ケの映像(暮らし)
・尾花沢 炭焼き風景
・温海温泉
・芋煮会
・最上川舟下り
※市民の方からNPO法人20世紀アーカイブ仙台にご提供いただいた8ミリフィルムのなかから、山形県内の映像をピックアップしたものです。

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※今回の上映映像は、市民の方々からNPO法人20 世紀アーカイブにご提供いただいたものです。そのため、山形県内のお祭りや暮らしの全てを映像で解説するものではありません。
※都合により上映内容が変わる場合があります。
※上映は、フィルムの劣化を防ぐため、デジタル化した映像をパソコンで投影します。

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主催:NPO法人20世紀アーカイブ仙台/せんだいメディアテーク

問い合わせ:NPO法人20世紀アーカイブ仙台

TEL: 022-387-0656 FAX: 022-387-0651
E-mail: npo@20thcas.or.jp
HP: http://www.20thcas.or.jp/

映像分のトウホクのハレとケ×山形 レポート

日時:2012 年 11 月 9 日(金)18:30−20:00
場所:せんだいメディアテーク7階  スタジオa
主催:NPO法人20世紀アーカイブ仙台/せんだいメディアテーク

トウホクのハレとケ、今回は「×(かける)山形」。
会場には山形に縁のある方をはじめとした参加者が集い、山形各地域の昭和から平成にかけての映像を見ながら対話を交わしました。
お隣の県とあって、宮城に暮らす方にはなじみ深い…と思いきや、ユニークな数々の祭りなど、今回の映像を通して、山形について、はじめて知る・見る出会いもあったようです。

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山形のハレ(祭り)の映像
・山形 花笠まつり 平成15年
・天童 人間将棋 平成12年
・米沢 上杉まつり 平成12年
・新庄まつり 平成12年 /春まつり夏まつり 昭和30年

ハレの映像は、平成に撮影された内容が中心となり、祭りの鮮やかな色彩、唄やお囃といったにぎやかな音、そして季節や時間帯の空気感もクリアにとらえられました。
まずは、山形を代表する「花笠まつり」の、商店街を中心とした華やかな行列が映し出され、映像のなかに時折聞こえる花笠音頭の音色にも聞き馴染みのある方が多くいらっしゃいました。ただ、実際に祭りを見たことのある方は少ない様子でした。続いて印象的な「人間将棋」。将棋駒の日本随一の生産地、天童で行われる祭りですがそのユニークな内容に、参加者のみなさんも興味深く映像を見つめていました。対話もはずみ、将棋駒作りは武士の内職としてはじまり、天童の産業となったという経緯、祭りの背景などについて語りました。
【天童 人間将棋】

【米沢 上杉まつり】

【新庄まつり】

続く、上杉まつり、新庄まつりの映像にも勇壮な武士の姿、その時代を喚起させる山車があらわれます。これらの祭りの映像を見ながら、祭りに息づく、山形の歴史的背景に詳しい方々からのお話も飛び交いました。

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山形のケ(暮らし)の映像
・尾花沢 炭焼き風景 昭和10年
・温海温泉 昭和38年
・子ども会芋煮会交流会 昭和36年
・最上川舟下り 昭和30年代

比較的近年に撮影された映像が中心となったハレに続いて、ケの場面では昭和のモノクロの映像が続きます。
山形のケでは、山間に暮らし、暮らしと生業が密接であった様子を、尾花沢の唖炭山「炭焼き風景」の映像から読み取ることができました。映像には女性も映るのですが、時に危険で過酷な仕事ではなかったかと思いを馳せます。なかなか知ることのできない貴重な映像内容に、感嘆する参加者もいらっしゃいました。

また、続けて紹介されたものは、日常のなかの行事をとらえた映像。温泉に芋煮といった私たちも馴染み深い行事ですが、昭和中期の映像から感じられたのは、子どもたちが大変多いこと。参加者のみなさんの声にもあがったのですが、家族単位だけではなく、友人家族、職場の同僚家族、地域社会といった、人と人のつながりが密であるような印象も受けました。
ケの映像では、ハレよりもなお、当時の人々の表情が近しく伝わってきました。映像のなかの子どもたちは、いま私たちくらいだろうかと、とても和んだ雰囲気で言葉が交わされました。
【炭焼き風景】

【子ども会の芋煮行事 楽しそうです】

「映像分のトウホクのハレとケ」も今回で第4回目を迎えました。
市民の方々からNPO法人20 世紀アーカイブに提供いただいたものからセレクトされた、各地域のハレとケの映像。家族旅行の思い出として、資料として…。撮影された背景も、撮影者が視点を向ける対象も多様です。モノクロにカラー、各映像の鮮明さもそれぞれ。しかし、時に不鮮明であったり、ぶれたりもする画面のなかから、不思議とその土地や時代の空気が伝わってきます。音のないモノクロ映像から、路肩で裸足で遊ぶ子どもたちの声が聞こえてくるようです。
毎回、映像を通して、参加者はときに同じ視点にたち、土地や時代のことを考えたり、話したり。またお互いに体験したことや知っていることを伝えあう場が生まれます。そこで交わされる対話には、メディア等の情報だけでは知ることのできない、そして個々人にとっても、地域や東北のいまやこれからを考える上でも、大切なキーワードがたくさん含まれているように感じています。

次回は1月11日「トウホクのハレとケ×岩手」。そして3月8日には今年度最終回として「福島」について映像を通して対話します。
ぜひ岩手や福島に縁のある方のみならず、幅広い世代、多くの方にご来場いただければと思います。

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報告:NPO法人20世紀アーカイブ仙台 /せんだいメディアテーク

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