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映像分のトウホクのハレとケ

映像分のトウホクのハレとケ×福島

日時:2013 年 3 月 8 日(金)18:30−20:00
場所:せんだいメディアテーク7階 スタジオa
参加無料・申込不要・直接会場へ

年中行事・祭礼などの特別な日「ハレ」と、人々の日常の暮らしの「ケ」。
昭和・平成時代、福島県内で撮影された「ハレ」と「ケ」の映像を上映します。映像を見ながら、福島や東北の今と昔について語りませんか。福島県出身の方も、そうでない方も、福島のことを話し合える集い、参加者が知り合えるような会にしたいと考えております。

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当日紹介する映像
▶ハレの映像(お祭り)
・相馬野馬追(南相馬市)
・御宝殿の稚児田楽(いわき市)
※映像は川崎市市民ミュージアムの協力により、川崎市在住の内田長志様からNPO法人20世紀アーカイブ仙台に寄贈いただいたものです。

▶ケの映像(暮らし)
・浪江町 昭和30年代の暮らし、結婚式、運動会、お祭り
・白河市 昭和町の生活映像
・会津若松市
・阿武隈洞など
※市民の方からNPO法人20世紀アーカイブ仙台にご提供いただいた8ミリフィルムのなかから、福島県内の映像をピックアップしたものです。

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※今回の上映映像は、市民の方々からNPO法人20 世紀アーカイブにご提供いただいたものです。そのため、福島県内のお祭りや暮らしの全てを映像で解説するものではありません。
※都合により上映内容が変わる場合があります。
※上映は、フィルムの劣化を防ぐため、デジタル化した映像をパソコンで投影します。

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主催:NPO法人20世紀アーカイブ仙台/せんだいメディアテーク

問い合わせ:NPO法人20世紀アーカイブ仙台
TEL: 022-387-0656 FAX: 022-387-0651
E-mail: npo@20thcas.or.jp
HP: http://www.20thcas.or.jp/

映像分のトウホクのハレとケ×福島 レポート

日時:2013 年 3 月 8 日(金)18:30−20:00
場所:せんだいメディアテーク7階  スタジオa
主催:NPO法人20世紀アーカイブ仙台/せんだいメディアテーク



昨年7月から始まった「映像分のトウホクのハレとケ」は青森をスタートに6回を迎え、今回の福島バージョンが最終回となります。年中行事・祭礼などの特別な日「ハレ」と、人々の日常の暮らしの「ケ」。昭和時代から平成にかけて福島県内で撮影された「ハレ」と「ケ」の映像を見ながら福島や東北の今と昔について語り合いませんか、と呼びかけたところ、会場には男性5名、女性1名に参加いただき、うち2名は福島出身の方でした。

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今回上映した「ハレ」の映像は、川崎市市民ミュージアムの協力により、川崎市在住の内田長志様からNPO法人20世紀アーカイブ仙台に寄贈いただいたものです。
福島のハレ(祭り)の映像
・相馬野馬追(南相馬市) 平成10年撮影
・御宝殿の稚児田楽(いわき市) 平成11年撮影

どちらもテロップによる解説付きで大変丁寧に撮られておりました。相馬野馬追の映像には、各地から神社に次々と集まる騎馬の様子から始まり、甲冑競馬や神旗争奪戦など迫力満点の場面が多々あり、とても素人が撮ったとは思えない素晴らしい映像です。いわき市の御宝殿熊野神社の稚児田楽は、国指定重要無形文化財とのことでしたが残念ながら会場の反応はありませんでした。

続いて「ケ」の映像を上映。
福島のケ(暮らし)の映像
・浪江町 昭和30年代の暮らし、結婚式、運動会、お祭りの様子
・白河市 昭和30年代町の生活映像
・会津若松市 昭和40年代 鶴ヶ城など
・滝根町 昭和40年代 阿武隈洞など
・相馬市 昭和30年代 潮干狩り、相馬駅など

浪江町の常磐線沿いの、とある農家の庭先の風景、おばあさんが毛糸を丁寧にほぐしています。母屋は総二階建て、すぐ目の前にポンプ井戸が見えます。そこへモンペ姿の(隣の?)おばあさんが来訪・・・そして当時の結婚式の様子、3輪トラックに山積みにした嫁入り道具、子供をおんぶする娘さんなど、昭和30年代の日本の農家の原風景が展開していきます。
この当時の暮らしの様子から、会場からは「あの母屋作りから見るとの2階は蚕部屋だ」とか、 「毛糸のひとかたまりを“一カセ”と言った」、「井戸は各家に必ずあった」、「おんぶひもは“さらし帯”と言った」、「当時テレビがある家は裕福な家だった。力道山の試合で興奮した」などなどの話が続き、参加者全員、昭和30年代にタイムスリップしていました。
【相馬野馬追(平成10年撮影)】

【嫁入り道具を積み上げた3輪トラック】

【庭先で糸紡ぎ。養蚕農家では、との声も】

この東北6県の「ハレ」と「ケ」の企画は、今回で6回目、東北をひと回りして最終回となりました。この1年を振り返ってみますと、当然ながら毎回それぞれの出身地のふるさと自慢になり、花が咲きました。秋田編の時だったと思いますが、自分の育ったふるさとは何もなくさげすんでいたのに、「都会生活をして、はじめていかに素晴らしかったをつくづく知った」と感想を述べた仙台在住の学生さんの言葉が特に印象に残っております。
それぞれの県の貴重な映像を交えてふるさと自慢を語りあう絶好の機会でもありながら、回によっては参加者が少なかったのが誠に残念です。幅広くご参加いただき、映像を通した対話等の場がより活発となるよう、今後の検討が必要と思われます。しかしながら、参加された方々からの感触、思いは“素晴らしい”感想がほとんどです。故郷の行事はもとより、バリバリの現役時代、子育てに夢中だった、夢と目標があって汗をかけばかいたなりの報いがあった昭和のよき時代映像を通してそれらを振り返ることによっての効果は人それぞれですが、利便性を追いかけている今の日常生活の反省にもつながるのかなあ・・・と、つくづく思った次第です。

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報告:NPO法人20世紀アーカイブ仙台 伊藤豊生

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