考えるテーブル

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てつがくカフェ

第49回「映像作品『波のした、土のうえ』から考える」(シネマ)

■ 日時:2016 年 2 月 28 日(日)15:30-17:30
■ 会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa
■ ファシリテーター:西村高宏(てつがくカフェ@せんだい)
■ ファシリテーショングラフィック:近田真美子(てつがくカフェ@せんだい)
■ 問合せ:office@smt.city.sendai.jp(せんだいメディアテーク)
■ 主催:てつがくカフェ@/せんだいせんだいメディアテーク
■ 助成:一般財団法人 地域創造
■ 参加無料、申込不要、直接会場へ

 

《映像作品『波のした、土のうえ』上映情報》

「シネマてつがくカフェ」開催前に、『波のした、土のうえ』を上映します。
◆ 映像制作:小森はるか+瀬尾夏美/2014 年/日本/68分
◆ 日時:2016 年 2 月 28 日(日)14:10-15:18
◆ 場所:せんだいメディアテーク 7f スタジオシアター

 

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映像をみて思ったことを、語り合ってみませんか?
体験をことばにしながら、作品について考えてみませんか?

 

今回は、3がつ11にちをわすれないためにセンターが企画する上映会『「星空と路」上映室』の関連企画です。ぜひ映像作品をご覧になってご参加ください。

 

《今回の問いかけ》

2012年4月より岩手県気仙郡住田町に移り住み、陸前高田市を中心に移り変わる風景や人びとのことばを記録し続けている「3がつ11にちをわすれないためにセンター」参加者の小森はるか(映像作家)と瀬尾夏美(画家・作家)。今回は、ふたりがその地に身を置きながらまとめた作品群『波のした、土のうえ』の中から映像作品を鑑賞し、それぞれが感じたことなどについて、言葉を交わします。

 

◎同時開催◎
「空白を訪ねる—そこで出会ったことば—」展
詳細はこちら: http://recorder311.smt.jp/information/48981/

「星空と路」上映室
詳細はこちら: http://recorder311.smt.jp/information/48942/


《てつがくカフェとは》

てつがくカフェは、わたしたちが通常当たり前だと思っている事柄からいったん身を引き離し、そもそもそれって何なのかといった問いを投げかけ、ゆっくりお茶を飲みながら、「哲学的な対話」をとおして自分自身の考えを逞しくすることの難しさや楽しさを体験していただこうとするものです。
てつがくカフェ@せんだい http://tetsugaku.masa-mune.jp

第49回てつがくカフェ「映像作品『波のした、土のうえ』から考える」レポート

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今回のてつがくカフェでは、小森はるかさんと瀬尾夏美さんの映像作品『波のした、土のうえ』を鑑賞した後に、それぞれが感じたこと、考えたこと、疑問に思ったことなどを語りあいました。

「お花畑」と「記憶」。対話のなかでよく現れたのが、この二つの言葉です。
作品には、津波に洗い流された土地で「お花畑」をつくる人々の様子が映し出されています。人々は、そこが次第に整えられ、ゆくゆく嵩上げ工事のために土に埋もれてしまうことを理解しつつも、花を植え育てていきます。この場面から、「お花畑」に表れる意味が問われはじめます。

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花を育てることをとおして、自分自身の時間を誰かに差し出すこと。誰かとともに、差し出しあった時間を共有すること。その時間は、「お花畑」という場所や風景と結びつけられているのではないか。映し出されていた土地には、確かにあったはずの人々の記憶や暮らしの痕跡があるのではないか。そんなことが語られました。

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中盤は、語られた言葉のなかから、キーワードを探していく時間です。

○手をかける
○風景・時間・場所
○生(過去をふりかえっての)
○履歴
○死に化粧(お別れの作法)
○共有(記憶の違いを共有)

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そして、あげられたキーワードを吟味した後に、「お花畑」の意味を深めていきました。最後は、共同作業で、次の「…」のなかに入る言葉を考えていきます。

◎お花畑とは…
◎お花畑をつくるとは…

・地域そのもののお葬式である
・営みを共有する場である
・土の上で営みを共有する時間である
*ここでの「営み」は、「失ったものを確認する」という意味。

〈失われたものを確認する作業〉や〈弔いの作法〉が、「お花畑」には込められているのかもしれない。私自身は、そんなことを考えていました。

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報告:辻 明典(てつがくカフェ@せんだい)

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